唾液の働き緩衝能って知っている?
みなさんのお口の中に存在する唾液。この唾液にはさまざまな機能があります。
今回はその中でも唾液の緩衝能についてお話します。
通常みなさんのお口の中は、pH6.8~7前後の中性を保っています。
pHが小さい→酸性が強い、pHが大きい→アルカリ性が強い
※pH・・・物質の酸性・アルカリ性の度合いを示す数値。pH7が中性。
食後はお口の中が酸性に傾きます。pHが5.5以下になると虫歯菌により歯が解けてしまいます。そのため、お口の中の状態を中性状態に保つ事が大切になります。
では、お口の中を酸性にしないため唾液はどのような働きをしているのでしょうか?
食後や虫歯菌が出す酸によって酸性に傾いた口腔内に、唾液の中の成分(リン酸塩や重炭酸塩など)が働いて食後30~40分前後で食前の状態に戻し、虫歯になることを防いでいます。
このように、酸性に傾いたお口の中を中性に回復させる機能を緩衝能といいます。
分かりやすい例で言うと、
梅干やレモンなどの酸っぱいものを食べると唾液が多く出ますよね。これは酸性に傾いたお口の中を中性に戻そうとするためです。
アメやガムなどをずっと口の中に入れていたり、食間におかしや甘いジュースを飲んでいたりする人は、お口の中が酸性に傾いた状態が長く続く為、虫歯になりやすいといえます。
その他にも唾液には
・消化を助ける・・・食べ物を柔らかくし消化を助ける
・食事をおいしいと感る・・・食べ物と唾液が混ざる事で味を舌で感じます
・潤滑剤・・・唾液の成分により食道の表面がなめらかになり飲み込みやすくなる
・細菌の侵入を防ぐ・・・外部からの様々な菌を殺し、抵抗する働き
・自浄作用・・・食べかすなどを洗い流し、口腔内を清潔に保つ
・老化を抑える・・・唾液の成分には筋肉や骨の発育を促進する作用がある
・口臭を防ぐ
このようにさまざまな機能があります。唾液ってすごいですよね!